学会誌「多摩ニュータウン研究」の第11号を刊行しました。内容も一段と充実した195ページ。今号のテーマは「食と緑のニュータウン」です。計画的に配置された広い緑地空間に恵まれ、未利用地もまだまだ多い多摩ニュータウンの今後のまちづくりの方向性として、緑の積極的な活用、とりわけ市民の食につながる農業的な利用の可能性を提起するという、興味深い内容です。ぜひご高覧の上、ご紹介ください。
また来る6月20日(土)午後3時半から中央大学(八王子市)で「食と緑のまちづくり」をテーマとした公開シンポジウムを開催します。今回学会誌にまとめた内容を、より多くの市民に直接伝えようという企画です。併せてご紹介いただけたら幸いです。
「多摩ニュータウン研究」は1冊1000円。シンポジウム会場で購入できるほか、学会事務局に申し込めば郵送してもらえます。バックナンバーは1、2号が完売。3号以降は在庫があります。
購入方法など詳しいご案内は学会誌のページをご覧ください。https://tama-nt.orghtm/magazine/bn/comment.asp?n=11

目次
<巻頭言>計画都市へのこだわり持ち続けたい  篠原啓一
<特集:食と緑のニュータウン>
都市の農を考える  細野助博
特別対談「多摩ニュータウンは農的環境共生ライフスタイルの構築を目指せ」
進士五十八、細野助博
多摩ニュータウンを耕しましょう  大石武朗
都内で農業を体験する~生活協同組合パルシステム東京からNPO「いなぎ里山グリー
ンワーク」をつくる~パルシステム東京の農業に対する考え
生活協同組合パルシステム東京
大妻女子大学におけるTABLE FOR TWOの取り組み:その可能性と課題 田中優
多摩ニュータウンにおける有機園芸のこころみ  澤登早苗
多摩ニュータウンで土地の恵みを手に入れるには  阿部明美
<論文・研究ノート・評論・活動報告>
パルテノン多摩の運営と文化施設としての位置づけ 倉持順一
多摩ニュータウンをめぐる都市鉄道の状況についての考察
~JR東海リニア新幹線橋本駅は救世主になるか~  内田通夫
新しいライフスタイルを創造するまちづくり
~食と教育の連携を通じて~          中央大学細野ゼミナール
ツリーサークルガーデンプロジェクトの2年目
岩嵜直子・村尾えりこ・澤登早苗
暮らしのオーラルヒストリー制作からみえるまちの未来
~多摩大学松本ゼミの取り組み~ 松本祐一
<学会活動報告>
多摩ニュータウン・アーカイブプロジェクト報告 西浦定継・中庭光彦・松本祐一
柏の葉キャンパスタウンウォッチング  松原和男
第5回謎解き多摩ニュータウン~蔵出し資料を読む:
「三沢川分水路」建設秘話  永井隆吉
「京王相模原線延伸物語」  久保田金太郎
多摩ニュータウンアーカイブ2007-2009シンポジウム報告:
“聞き書き(オーラル・ヒストリー)”で世界が広がる
~インタビューから学ぶリアル「しごと」「まち」  福田純
ニュータウン研究書誌:里山論の系譜~使いながら守る自然へ  中庭光彦