今回は歴史気候学がご専門の帝京大学の平野淳平理事から、多摩ニュータウンを含む多摩丘陵における「日向」や「日影」といった、気候にまつわる地名に関する話題提供をしていただきます。当初会場とオンラインのハイブリッドで準備していましたが、新型コロナウイルス対策強化のため、オンライン開催のみとさせていただきます(1/17決定)。

日時:2022年1月23日(日)14:00~16:00
会場:東京都立大学12号館203教室およびZoom

 参加費無料。どなたでも参加できます。申し込みは、お名前、メールアドレス、会員・非会員を記載の上、専用アドレス    0123tnt@tama-nt.sakura.ne.jp までご連絡ください。

 <概要> 多摩丘陵では、ニュータウン開発が始まる前に 「日向」「日影」など日照条件と関係すると考えられる 地名が多数存在しました。このような地名は、現在は すでに消滅しているものもありますが、国土地理院発行 の旧版地形図によって、その分布を復元することができます。 特に、丘陵北部を流れる大栗川の南北の谷斜面に「日影」と「日向」 地名が多数分布していたことが分かりました。現在でも、これらの地名 は公園、バス停、自治会などの名称としては残っています。 地理情報システム(GIS)を使って、冬至の時期の日射量と日照時間 の分布図をつくり、「日向」「日影」地名の分布と重ね合わせてみると、「日向」は日照時間が長い南向きの斜面に分布し、「日影」は北向き斜面 の中で、段丘崖の下部など局地的に日照条件が悪い地域の位置することが 分かりました。これらの地名の分布は、ソーラーパネルの設置場所などを検討する際にも役立つと考えられます。