東日本大震災を受けて多摩ニュータウン学会は、3月11日の震災発生から社会が大混乱したこの間の体験談を集め、体験に基づく分析から防災課題を見出す取り組みを始めることにしました。震度5を記録した直接の被災のみならず、計画停電や帰宅困難問題、物資の供給不足(買いだめ)などに直面した今回の経験は、うっかりすると忘れてしまいます。

首都圏全体の防災への無防備さが顕在化した今日、まず身近なところで何が起きたかの正確な記録が大切であり、多摩ニュータウン学会として期待される社会的役割を勘案して「多摩での記録」に取り組むことにしました。

そこで、「わたしの震災体験」として体験談を募集します。多摩ニュータウンエリアに住まう、あるいは通学通勤する方々を第一の対象と考えていますが、広く多摩地区、首都圏の郊外住宅地の体験ということでお寄せいただいても結構です。

お寄せいただく情報には(1)お名前(2)連絡先(3)いつ、どこで、どういう体験をしたか(4)その体験から得られた教訓、今後必要と思われる対策―を書いてください。

宛先はentry@tama-nt.orgです。

本学会は6月5日午後1時から、首都大学東京にて学会の定期総会を開き、午後2時から4時半まで公開の講演会とミニシンポを開催します。このミニシンポの中で、今後の学会としての取り組みの方向性についてもご紹介したいといと考えています。

集まった情報は、来年発行の学会誌「多摩ニュータウン研究」などで一部公表するこを前提としておりますが、公表に当たっては個人情報の表記などを含め精査いたしますので、報告はなるべく具体的にお書きいただくようお願いします。

また多摩ニュータウンエリアで今回の震災体験談を集める同様の取り組みをしている団体、機関などをご存じでしたら、その情報もお寄せください。連携して取り組むことも視野に入れております。

まずは、各人それぞれの体験を風化させない取り組みに力を入れたいと考えています。(担当理事・篠原)