5月23日(日)ベネッセコーポレーションにて開催
■2004年度統一研究テーマ(多摩ニュータウン学会会長 細野 助博)
「ユニークなニュータウンライフを創ろう~共同体から共異体へ~」
当学会では、毎年度 年間の統一研究テーマを定めて調査・研究を推進しています。
2004年度の研究テーマは、「ユニークなニュータウンライフを創ろう ~共同体から共異体へ~ 」です。これは昨年度のテーマ「明日のニュータウンの担い手は?」に続くものです。
皆が同じようなライフスタイルで成長してきた時代から、それぞれが独自のスタイルを持ち、異なることを互いに認め合いながらともに地域社会を形成していく時代に転換していこうというのが、今年の学会テーマです。
若い理事たちが「共同体から共異体」という新しい概念を提供してくれました。「なるほど」という感じと「んー?」という感じとがない交ぜになった複雑な気持ちが私には正直言ってありました。
しかし、先日同僚である宗教学者の中沢新一教授とエレベータで一緒になったときに「先生のところの学会で打ち出した『共異体』の考え方、あれ良いですねー。」という感想と、彼の学生たちがべたほめしていましたという報告をもらいました。私はすっかりうれしくなって、「あれ良いでしょう。学会誌、読みたい?」と思わず調子の良い受け答えをしました。これを告白するのは、ニュータウンも学会も「ニュージェネレーション」の時代に突入したのだなーという感慨に今ひたっているからです。理事会のメールでは、理事の人たちの議論が飛び交っています。タウンウォッチングをどうするかとかいろいろです。筆頭理事からして若くフレッシュなアイディアマンですから、私は「左団扇」を楽しんでいます。
いま、日本は未曾有の構造転換の時代。昨日までの常識が今日は「非常識」になる。昨日まで政治的ヒーローだったヒトも今日は時代遅れの三文役者になる。昨日まで聞こえていた赤ん坊の泣き声は今日ほとんど聞こえない。では、「昨日と違うニュータウンの今日は?明日は?・・・・」これを考え、行動するテーマをそろそろ準備すべきかもしれませんね。
そのためには、異なることを互いに認め合いながら、ニュータウンの新しい魅力を独自のスタイルで創造するチャンスを見出したいと考えております。会員の皆様の積極的な参加をお待ちしています。そのためにも「会員に開かれた」学会への一層の努力を積み重ねていきます。
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