活動計画報告の最後です。

2.キーパーソンのオーラルヒストリー収集
プロジェクトの2番目の柱となる「証言集め」ですが、ここでは文字通りニュータウン開発に主導的にかかわったキーパーソンと、住民、利用者である一般市民の2者に分けて取り組むことを考えています。
まずは、キーパーソンへの聴き取り計画です。中庭理事が担当し、「多摩ニュータウン開発意思決定過程の研究」と題して、作業を進めます。対象者は東京都や旧公団、自治体関係者を中心にリストアップしますが、会員の皆さんからも、「この人がいい」「こんな人がいる」という情報がありましたら連絡してください。
実際のインタビュー取材は、複数のメンバーが立ち会う形がふさわしいと考えています。場合によっては、ミニ講演会のような形もいいかもしれません。希望する会員にはこのインタビューに加わっていただきます。またインタビューの事前準備、事後のポイント整理などのために、適宜、小研究会を実施します。

3.市民のオーラルヒストリー「ヒューマンマップづくり」の提案
もうひとつの証言集めとして、会員(市民)が市民に聴き取り調査をして、その結果を束ねていく「ヒューマンマップづくり」を考えてみました。ニュータウンに住む人の目線でニュータウンとは何かを問います。松本理事が担当します。
これは、すでに多摩大学の授業の一環として取り組みが始まっている「多摩ニュータウンヒューマンマップ」の拡大版を企図したもので、聞き取った結果を専用のホームページに1ページずつアップしていくところが特徴です。最近、ブログという形で、自分の体験や考え方をネットで公開する人が増えていますが、「ニュータウンの暮らし」をキーワードに、みんなでブログをつくっていくという企画です。
最初は、本学会員が中心になって聴き取りを進めることから始まりますが、将来的には、一般市民向けに取材方法とホームページへのアップ方法を教える講習会を開き、市民・住民自身の手で「ヒューマンマップ」を発展、育てていければおもしろいと考えます。

4.ウオッチング
もうすっかりお馴染みになった定番企画です。第16回は6月24日(土)に実施し、開館を目前に控えた稲城市中央図書館を見学しました。川辺理事が担当しました。同図書館は運営は民間に委託されており、休刊日は月1回、夜も8時まで開館と、従来の公設図書館のイメージを変える取り組みをしており、ニュータウン学会としても大いに利用したいところです。
第17回は11月25日(土)、「よこやまの道を歩く~NT学会バージョン」と題して実施します。季節はちょうど紅葉が見ごろになる時期です。案内は藤田評議員、会員の祐乗坊さんにお願いします。実はお2人とも、よこやまの道については、立案した側の方々で、NT学会らしい歩き方を考えていただけることと期待しています。道の整備の経緯を振り返るとともに、利用価値を確認、また南側(川崎、町田市)の緑地保存を考える機会にもしたいと考えています。9月以降に具体的な計画をまとめ、参加者を募ります。

理事会で決めた活動計画は以上です。