このたび「多摩ニュータウンアーカイブプロジェクト第2編」として、研究報告書をまとめました。本報報告書は、2010年にまとめた第1編に続くものです。

多摩ニュータウン学会では2007年から数年にわたって、多摩ニュータウンの計画立案から着工、そして時代の変化に伴う計画見直しなど一連の経過について、当時を知るキーパーソンらからの証言をとりまとめ、また貴重な資料類の保存を各関係機関呼び掛けるなどの「アーカイブプロジェクト」に取り組んできました。

今回まとめたのは、2008年に明星大学で開催した計6回の公開研究会の発言録を中心に、その背景となる資料の紹介を兼ねた総合報告書です。A4判、モノクロで300ページあります。

編著者は都市設計工房の成瀬惠宏さん(元住宅公団)、同社の佐藤博子さん、明星大の西浦定継教授(本学会理事)で、本学会の総力を結集してまとめ上げました。

学会予算の関係で、まずは100部限定で注文を取り、一部4200円+送料で販売することにいたします。第1編は1か月ほどで完売しました。その後、増刷のご要望がありましたが、予算の関係でお断りしてきて来ましたが、今回の第2編を販売するにあたって、第1編についても、ご希望の方に販売させていただきたいと思います。本報告書は、今まで世の中に出版されている多摩ニュータウン開発に関連するあらゆる書籍を網羅した内容となっており、「この機会を逃したら二度と入手できません」(西浦理事)。購入をご検討される方は、どうぞ早めに申し込んでください。

■ アーカイブプロジェクト第2編 4200円+送料
■ アーカイブプロジェクト第1篇 4200円+送料

申し込みに関しては、以下の通りです。
申し込み先 : 以下のURLより申し込みください
http://j.mp/archivepj2
申し込み期限: 2011年12月20日
(ただし、申し込み総数が100部となった時点で打切りとなります)
問い合わせ先: office@tama-nt.org にお願いします。

発送は年明けを予定しております。振込先等を同封しますので、報告書到着後すみやかに入金をお願いいたします。

第2編、第1編の目次は以下の内容となっております。

【第2編 目次】
第4回公開研究会〔平成20年(2008)年5月31日〕
-真のガーデンシティ実現へ向けた“緑環境資産”の形成-
多摩ニュータウンの緑の変遷
東京都の二つの立場から多摩ニュータウンの緑に携わる
多摩ニュータウンは環境資産(ストック)たり得たか?
東京都施行新住宅市街地開発エリアの緑の整備と管理
多摩市での公園など緑管理を通じて学んだ様々な事柄
多摩ニュータウン開発事業に伴う緑環境資源の形成
緑とオープンスペースの公共空間至上主義で対応

第5回公開研究会〔平成20年(2008)年6月14日〕
-多彩で魅力的な公的住環境資産の形成I(1980年以前)-
多摩ニュータウンの住環境資産
多摩ニュータウンの公団住宅建設に何度もかかわった私の生涯
多摩ニュータウンにおける公共住宅設計の実体験
多摩ニュータウン開発事業を全体統括する東京都から見た都営住宅を含む住宅建設の意義と成果

第6回公開研究会〔平成20年(2008)年7月5日〕
-多彩で魅力的な公的住環境資産の形成II(1980年以降)-
1980年代以降 多摩ニュータウンのハウジング
なぜ都公社はコーポラティブ住宅建設に取り組んだか
多摩ニュータウン住宅地計画の理想と実践の変容ほか

【第1編 目次】
第1回市民シンポジウム 〔平成19(2007)年4 月15 日〕
-草創期をふり返りつつ多摩ニュータウンの“未来”を語る-
約 40 年間にわたった多摩ニュータウンの新住宅市街地開発事業を終えて ~街づくりからまち育てへ“住民力”に期待する~
多摩ニュータウン“謎解き”パネルディスカッション
昭和30 年代前半(1955~60)の南多摩丘陵一帯の社会状況
多摩ニュータウン開発前夜の東京郊外の都市計画状況
多摩丘陵のあけぼの/昭和30 年代前半(1955~60)の地元状況
多摩ニュータウン開発事業の立ち上げ“準備”状況
多摩ニュータウンに新住宅市街地開発法の適用
多摩市の“多摩ニュータウン開発事業”の受け入れ4 条件
紆余曲折の挙句に公団の“住宅団地”開発に土地売却
多摩村から見た「由木村の八王子への合併」事情の概観
新住宅市街地開発事業の“事業決定”そして着手
漸くの“事業決定”から多摩ニュータウン“第一次入居”へ向けての努力
多摩ニュータウン“第一次入居”へ向けての諸々の工夫と折衝
多摩ニュータウンに携わった個人的“思い”と今後への期待

第1回公開研究会記録集〔平成19(2007)年6 月16 日〕
-事業着手そして“低迷期”を乗り越えて第一次入居-
謎解き座談会/東京大都市圏計画における多摩ニュータウンの位置づけ
多摩ニュータウン開発構想の具体化の準備から事業着手まで
再び多摩ニュータウンへの鉄道新線乗り入れ事情
各主体にとって「多摩ニュータウンの開発目標」と“反省”の視点
新住宅市街地開発事業の“事業決定”から“第一次入居”へ向けての事業化

第2回公開研究会記録集〔平成19(2007)年6 月30 日〕
-第二次住宅建設ストップから『行財政要綱』制定へ-
謎解き座談会/第二次住宅建設ストップから行財政要綱制定へ
第二次入居へ向けての住宅建設ストップに至る多摩市の立場
足なしニュータウンの汚名返上へ多摩センター駅まで3年で乗り入れ実現
多摩市4 条件のうち最も遅れてしまった総合病院の開設
瓢箪から駒のように片付いた多摩・町田行政境界の変更
地元市の行財政問題の解決から第二次入居への取り組み経過
昭和50 年代前半(1975~86)頃の多摩ニュータウンを巡る状況

第3回公開研究会記録集〔平成19(2007)年7 月7 日〕
-真の“都市づくり”をめざして中興期の多彩な戦略へ-
謎解き座談会/真の都市づくりを目指す中興期の多彩な戦略へ
事業開始15 年・入居10 年ごろの多摩ニュータウン「計画・設計理念」の再構築
東京都施行の西部地区(南大沢エリア)に関する開発 経緯と背景
真の“都市づくり”をめざした中期の多彩な戦略の補足