例会「流域治水対策を考える~聖蹟桜ケ丘地区を例に」を、12月8日(日)、多摩市立関戸公民館にて開催します。午前中に座学、午後にタウンウオッチング(巡検)を組み合わせた企画です。参加無料、どなたも参加できますので、下記要領をお読みの上、専用アドレスにメールでお申込ください。(広報担当・篠原)
護岸が強化された多摩、稲城市境付近の多摩川右岸
本年度から多摩ニュータウン学会と多摩市立図書館との共催で市民講座「続・謎解き多摩ニュータウン」を始めました。5月の初回では、ニュータウン造成の初期段階で8つの防災ダムがつくられたことを取り上げました。河川改修や下水道整備が進み、これらのダムは必要がなくなり姿を消しましたが、近年の温暖化に伴う各地での集中豪雨の多発は心配のタネです。今回は、先の謎解きを引き継ぐ形で、現代の多摩川の流域治水という視点に立ち、今後のまちづくりに大切な水害対策を考える例会を企画しました。会員以外でも参加できます。
〇日時:2024年12月8日(日)午前10時~午後3時半
〇集合:多摩市立関戸公民館第2学習室(京王聖蹟桜ケ丘駅前ヴィータ8階)
〇講師:明星大学・藤村和正教授(河川工学・水文学)
〇定員:45人
〇参加費:無料(一般参加者も)
〇スケジュール:午前中は講師による講演と参加者による意見交換。自由昼食を挟んで午後は、聖蹟桜ケ丘駅前から大栗川と乞田川の合流地点、さらに多摩川との合流地点を経て、近年河川敷の親水公園整備が進む駅北地区に戻って解散です。
〇申し込み:メールで①お名前②本学会会員か一般か③当日連絡先(携帯番号)④全日参加、午前のみ、午後のみのいずれかの参加希望―を書いて11月30日までにお送り下さい。定員に達した段階で締め切ります。
宛先は専用アドレス241208@tama-nt.org
<今回の例会の狙いについて>
多摩市では、現在、施設や土地利用の立地適正化計画の策定に取り組んでいます。その中で、居住誘導区域の設定があります。居住誘導区域とは、居住者の居住を誘導する区域とされていますが、多摩市のハザードマップでは、聖蹟桜ヶ丘地区が浸水氾濫想定区域となっており、浸水深の設定がされています。今回の例会では、聖蹟桜ケ丘地区を囲む大栗川、乞田川、多摩川、浅川の流域治水対策を通して、浸水対策を考えます。
講師として河川工学・水文学の専門家である藤村和正氏=明星大学教授、博士(東京都立大学)=をお招きして、長年取り組んできている多摩ニュータウン地域の水循環の研究から流域治水に向けたお話をしていただく予定です。藤村教授は、大栗川、乞田川の流域を対象として、降雨流出の応答関係を表す水文モデルを構築してきました。雨量を入力値として洪水などの短期流出、そして、平常時の長期流出をいかに正確に計算できるかを探求されています。
例会では、このような研究から得られた流域の特性について紹介していただきます。そして、これからの快適で安全な地域づくりのため、水文学的視点で、参加者の皆さんと意見交換する予定です。
また補足情報として、本学会の西浦定継理事(明星大学教授)より、浅川流域についての流域治水対策の紹介もあります。
(ご参考)多摩市のホームページで詳しいハザードマップが参照できます。
https://www.city.tama.lg.jp/kurashi/bousai/hazard/1001569.html