学会誌「多摩ニュータウン研究」第11号を発刊しました。おととしの第9号から設けた特集のページですが、第11号は「食と緑のニュータウン」です。環境・景観としての緑にとどまらず、積極的な緑の活用という視点でテーマを設定しました。引き続きニュータウン開発や現状の課題に触れた各種論考や、資料保存プロジェクト(アーカイブプロジェクト)関連の研究会の記録、「謎解き多摩ニュータウン」など本学会主催イベントの成果も盛り込んでいます。
本学会の会員のみなさまには5月中に宅配便で直送します。毎号送られてくるたびにページ数が増え厚みも増していることにお気づきかと思いますが、今回は前号よりさらにページが30ページ近く増えて約200ページの分量です。
新しい号は近隣の図書館や大学には寄贈していますが、さらに常備するのにふさわしい公的機関や施設などありましたらご紹介ください。一般の方には1冊1000円(送料別)でお分けしています。
目次
<巻頭言>計画都市へのこだわり持ち続けたい 篠原啓一
<特集:食と緑のニュータウン>
都市の農を考える 細野助博
特別対談「多摩ニュータウンは農的環境共生ライフスタイルの構築を目指せ」
進士五十八、細野助博
多摩ニュータウンを耕しましょう 大石武朗
都内で農業を体験する~生活協同組合パルシステム東京からNPO「いなぎ里山グリー
ンワーク」をつくる~パルシステム東京の農業に対する考え
生活協同組合パルシステム東京
大妻女子大学におけるTABLE FOR TWOの取り組み:その可能性と課題 田中優
多摩ニュータウンにおける有機園芸のこころみ 澤登早苗
多摩ニュータウンで土地の恵みを手に入れるには 阿部明美
<論文・研究ノート・評論・活動報告>
パルテノン多摩の運営と文化施設としての位置づけ 倉持順一
多摩ニュータウンをめぐる都市鉄道の状況についての考察
~JR東海リニア新幹線橋本駅は救世主になるか~ 内田通夫
新しいライフスタイルを創造するまちづくり
~食と教育の連携を通じて~ 中央大学細野ゼミナール
ツリーサークルガーデンプロジェクトの2年目
岩嵜直子・村尾えりこ・澤登早苗
暮らしのオーラルヒストリー制作からみえるまちの未来
~多摩大学松本ゼミの取り組み~ 松本祐一
<学会活動報告>
多摩ニュータウン・アーカイブプロジェクト報告 西浦定継・中庭光彦・松本祐一
柏の葉キャンパスタウンウォッチング 松原和男
第5回謎解き多摩ニュータウン~蔵出し資料を読む:
「三沢川分水路」建設秘話 永井隆吉
「京王相模原線延伸物語」 久保田金太郎
多摩ニュータウンアーカイブ2007-2009シンポジウム報告:
“聞き書き(オーラル・ヒストリー)”で世界が広がる
~インタビューから学ぶリアル「しごと」「まち」 福田純
ニュータウン研究書誌:里山論の系譜~使いながら守る自然へ 中庭光彦