地図アプリの普及で、場所は座標で示されるようになり、地名を気にする機会は減っていく一方ですが、地名モニュメント(I amsterdam, BE KOBE、Cool KUSHIROなど)の設置が流行するなど、新たな利用も見られます。
本例会では、千里ニュータウンの地名の研究で京都大学で学位を取られた地理学者の北西諒介さんのお話から、ニュータウンの地名が持つ意味や可能性について考えてみたいと思います。
ご参加の皆様は、準備の都合から、10月20日までに、1)お名前 2)学会員・非学会員の別 3)連絡先を明記のうえ、241026@tama-nt.orgにご連絡ください。
記
日時:2024年10月26日(土)14:00~16:00
場所:東京都立大学南大沢キャンパス12号館207室(当初ご案内から変更)
講師:北西諒介さん(立命館大学文学部地域研究学域 特任助教)
タイトル「地名から見る千里ニュータウンの〈まとまり〉と〈ひろがり〉」
千里や多摩のような大規模ニュータウンの特徴の一つに、計画的な開発による一体性が挙げられます。統一感のある建物や街路の景観はニュータウンを一つの〈まとまり〉として意識させます。一方で、ニュータウンはそれ単体で成り立っているわけではなく、周辺地域や開発以前の過去との関わりの中にも位置づけられます。このような時空間的な連続性、すなわち〈ひろがり〉も、ニュータウンを捉える上では見逃せません。本報告では、そうしたニュータウンの〈まとまり〉と〈ひろがり〉が、地名にはどのように現れているのか、千里ニュータウンを例に考えます。そして、ニュータウンを一体のものとして結び合わせるとともに、ニュータウンの内と外・現在と過去を結び合わせる地名の「つなぐ」という役割にも注目してみたいと思います。
(本例会は科研費基盤研究C「近代日本のアートと地理空間ーメディア表象とパブリックアート体験にみる都市と地方」共催です。)